精神状態の悪い私がイラストを仕事にするために今すべきことはなんでしょうか?

精神状態の悪い私がイラストを仕事にするために今すべきことはなんでしょうか?


回答日:2024年7月16日

投稿者:遥々さん
はじめまして、私はイラストを
仕事にする事が夢です。

その為学校を卒業したら専門学校へと
考えていたのですが、予算や気持ちが
負け断念し独学で頑張ろうとしました。

ですが、機材等を買うためにもお金が
必要で働きたいのですが、精神病院が
近くにないので独断ですが、総合失調症または鬱の可能性があって仕事を
することができません。

幼い頃の傷が癒えず週に何度も
思い出しては、精神が安定せず
幻覚、幻聴も長く続いていて、
好きな学校もクラスが上がるごとに
登校日数が減っていきました。

学生中にバイトをしていましたが
仕事前の嘔吐、仕事中の心臓の痛みにより立たなくなる、朝礼中に吐き気で真っ青になる。
と精神状態が悪くなり先生にも
止められ数ヶ月で辞めることに
なりました。

中々一歩が踏み出せず、イラスト依頼
サイトで募集をしても
中々依頼されず焦っています...。

最近卒業し今まで支えてくれた先生と
連絡を取ることができず、自転車を使うと
酸欠になりやすくなったり、睡眠が浅くなったり、精神的疲労が取れません...。
今私がすべきことはなんでしょうか?

カウンセラー・巴(ともえ)の回答

春からめちゃくちゃ仕事が立て込んでしまい、
お返事が想像以上に遅くなりました!
失礼しました!

さて。
精神状態が悪いと、自分がやりたいと
思っていることでもなかなか前進できなかったり、
焦りが出てしんどいですよねー。

まあ、まずは精神状態の悪さを
治すことが先決じゃないか、と思いますが、

私自身、2011年(28歳になる年)に
商業の世界でイラストレーターを始めてから、
6年間は精神疾患を抱えたまま
その仕事をやっていました。

(2017年、34歳になる年に病を克服したので)

なので精神状態が悪かろうが精神疾患だろうが
イラストを仕事にすることはできる、と言えます。

とはいえ、いま遥々さんが
おっしゃっている状態では
たいへん難しいと思うので、
まずは私がイラストレーターになる前
やっていたことをお伝えしますね。


◆1.図書館(図書室)へ行く

私もかつては精神疾患のために
まともに働けない、
働いてもすぐ辞める、の繰り返しで
大変貧乏でした。

良い機材を買うお金もないし、
イラスト関係の資格を取るお金も
イラストの教室に通うお金もないし、
資料や教材を買うお金もないし、
自分の精神状態を治すために
メンタルクリニックに通うお金もないし。

という状態で私が通ったのは、
子どもの頃から行っていた、
市内の図書館です。

近くにはなかったので、
たぶん歩いて40分くらいかけて
行っていました。

自転車をちょうど持っていない
時期だったのかな、
と思います。

あと、無心で歩いて行ったほうが
精神面にいい影響がある気がしたし、
体力もつくと思ったんですよね。
めちゃくちゃ体力がなかったので。

お金もないのでね、途中で給水するのも
家から持ってきた水ですよ。

で、とにかく気になる本を
片っ端から借りて読みました。
その場で読むこともあったんですけど、
家で読んでいるほうが落ち着いたので。

心理の本、哲学の本、ビジネス書、
写真集、イラストや漫画の描き方、
昔から好きな作家さんの小説、
全く知らない作家さんの小説、
エッセイや伝記など、
とにかくめちゃくちゃに読みました。

もちろんそれで
一気にお金持ちになったわけでも、
仕事がうまく行ったわけでも、
心の病が治ったわけでもありません。

けどやっぱり、
40歳になった今振り返ると、
あのころ図書館に
通って良かったなあ、
あの時期が一番大事だったな、

と思うのです。

というわけで金がないなら図書館がおすすめです。

近くに精神病院がない、ということは
おそらく地方にお住まいかと思うのですが、
私は以前おそらく日本でも有数の
山間部田舎に住んでいたことがあり、
そこですら
“一般開放されているミニ図書室”
がありました。

最初は「こんな田舎に図書館なんかない」
と思い込んでいたんですよね。

まあ、1日に数本出るバスでしか行けなかったし、
徒歩で行くと2時間くらいかかる
場所にあったんですけど……(笑)。

よっぽど限界集落にお住まいなら
もしかしたらないかも知れませんが、
そうでないなら図書館、あるいは
小ぶりな一般向けの図書室くらいは
あると思います。
ぜひ探してみてください。


◆2.「高い機材がないとイラストを仕事にできない」という思い込みを捨てる

図書館に通い始めたら、
同時にやってみて欲しいのは
「高い機材がないとイラストを仕事にできない」
という思い込みを捨てることです。


>機材等を買うためにもお金が
>必要で働きたいのですが、

上記のお言葉から察したのは、

1.イラストを仕事にするには高い機材を買い揃えなくてはいけない
 ↓
2.でも自分は精神状態が悪くて働けない
 ↓
3.詰み

といった思考の流れに
なっているのではないかな、
ということでした。

私は運良く、中学時代から
叔母の持っていたWindows98や
Adobe Photoshopなどの専門ソフトを
触ることができていましたが、

社会に出てからはお金がなかったので、
クソ遅いデスクトップWindowsや
クソ遅いノートパソコンのMacを
代々使うのでやっとでした。

なんとか頑張って購入した
デスクトップのMacも、
お金がなくて10年以上は
同じモノ使ってましたしね。
(しかも新品じゃなくて整備品で買った)

液タブを買ったのもここ5年くらいの
話じゃないですかね、確か。

じゃあなんでイラストレーターに
なれたのかというと、
貧乏でどうしようもない時、
アナログで絵を描いたからです。

パソコンや液タブと違って紙は安いです。
ポストカード用の紙を買って、
子どもの頃から使っている色鉛筆で
塗った絵を売っていました。

(それがのちの「ネコトバ。」ですね)

絵の具だって今は100均で売ってますよね。
高額な画材を欲さなければ、
金がなくても絵は描けます。


もしかしたら遥々さんの憧れている
イラストレーターさんが
美麗デジタルイラストレーター
なのかもしれませんけど、
別にアナログから始めても
デジタルイラストレーターにはなれます。

「だって今ほとんどの会社が
デジタルで描けるイラストレーターを
求めているじゃないですか」
と思うかも知れませんが、

私は地方公募にアナログの絵を送って
それでイラストの仕事を得たこともあります。

むしろ地方はデジタルに弱い人が多いので、
アナログで描けるほうが有利だったりもします。

あと「デジタルじゃないと上手に描けません」
っていうイラストレーターよりも、
アナログもデジタルも描ける人のほうが
何かと便利
だと考えています、私は。

いやアナログは無理ですどうしても
デジタルイラストレーターになりたいんです、
という場合は、
もっと安価の機材を探すところから
始めてみたらいかがでしょうか。


なんかプロの人が勧めてる
数十万のWacom液タブとか
iPadとか買おうとしたりしていませんか?

まともに仕事ができる精神状態じゃないのに、
そんなものを買うのは無理です。
私だって最近やっと買えるようになったんだから。

1万円台でもっと安いやつがいっぱいあります。
液タブとパソコン本体が
くっついてるやつもありますね。
それだったら別々に買わなくてもいけます。

プロでバリバリするんだったら、
そのスペックだといずれ
追いつかなくなりますけどね。

しかし安い液タブじゃ追いつけないくらい
仕事が入るようになっている頃には、
数十万の液タブも買えるようになっています。

おそらく精神状態が悪くなる
原因のひとつでもあると
考えられるんですけども、
なんでも最初から完璧にしようと
しすぎていないでしょうか?

私もそれで病んでいたので……。

完璧な状態を追い求めすぎると、
“今の自分にできること”を
おろそかにしちゃうんですよね。

なので「高額な機材がないとできない」という
思い込みを捨ててはどうか、
と提案してみました。


◆おまけ:精神状態が悪くないと自分の思いを表現できない自分に気づく

これは今すぐやるべきことと言うより、
上記の2つに取り組んだら、
いずれは取り組んでみて欲しいことです。
(今すぐやれって言われてもつらいと思うので)

遥々さんの精神状態が悪いのは
もちろん色々な原因が積み重なって
複雑に絡み合って起きていることだと思われますが、

“精神状態が悪くないと、自分の思いが表現できない”
状態にもなっているんじゃないかな、と感じました。

ちょっとわかりにくい文章かも知れません。
説明させてください。

私がそう感じた理由はこちらの文章です。
 ↓

>学生中にバイトをしていましたが
>仕事前の嘔吐、仕事中の心臓の痛みにより立たなくなる、朝礼中に吐き気で真っ青になる。
>と精神状態が悪くなり先生にも
>止められ数ヶ月で辞めることに
>なりました。

これ多分、バイト先に
「辞めます」って言えば済むことなんですよね。

しかし
「辞めたい」とか「辞めます」って
言うの、苦手ではありませんか?
どうですか?

というのは、私もバイト先に
「辞めたいです」「辞めます」
と言うのが苦手な人間だったからです。

もう仕事なんて辞めたい、つらい。
でも言えない。
そんな時、人はどうなるか。

“精神状態がおかしくなる”のです。

もちろん、ストレスによって精神状態が
おかしくなる、というのもあるでしょう。

けど、精神状態がおかしくなって、
それが肉体にまで悪影響を及ぼし始めたら、
周りが
「もう辞めなよ」
と“言ってくれる”
んです。

先生も止めてくださったでしょ?

自分からは「辞めたい」って言えなくても、
人が辞めさせてくれるんです。

あるいは、“それは辞めても仕方ない”
と思って(許して)もらえる状況を
つくることができます。

ただなんとなく嫌だから辞める・
行きたくないから行かない、だと、
悪い感じ・ダメな感じがするじゃないですか。

しかし精神状態が悪ければ、
「辞めたい」って言えなくても、
自分が悪にならずに
辞めさせてもらえる
のです。

文章を読んで判断しただけなので
間違っていたらすみませんが、
遥々さんは
“自分が元気な状態で
自分の要望を言うことができない”
人ではないでしょうか?

だから自分を限界まで
ボロボロにするんじゃないかな、
と感じました。

ちなみに私はそういう人間でした。

元気な私は願いや望みを言ってはいけない、
そんなことを言ったら甘えだと思われてしまう、
と考えていたので(たぶん無意識に)、

「辞めたい」という
たった一言の願望のかわりに、

自分の心を限界まで追い詰め、
体に不調をきたし、
“辞めても仕方ない状況”
“辞めても責められない状況”
を作り上げていました。

で、その癖がついている人は、
会社員にならなくても、
フリーランスで
イラストレーターをやっても、
同じことをします。

限界まで自分を追い詰め、
「もう辞めたい」という願望の代わりに
精神と身体をボロボロにして
辞めざるを得ない状況を作り出します。

だから私は、冒頭でこう書いたのです。

“まあ、まずは精神状態の悪さを
治すことが先決じゃないか、と思いますが”

って。

冒頭でお伝えしたように、
精神疾患だろうがなんだろうが
商業でイラストレーターになることはできます。
私ができたんで、これは断言します。

しかしかなりしんどいし、
結局は心の問題を乗り越えないと
続けられなくなります。

私のところにも、プロになったはいいが
精神的な問題で行き詰まってしまった
クリエイターさんが結構いらっしゃいます。

本当に健康に幸せに長く
イラストの仕事をやっていきたいなら、
いずれは今抱えている精神的な傷みに
向き合わなければならなくなる
んですよね。

仕事できるようになろうが
金を稼げるようになろうが、
それは消えずについて回る問題なので。

とはいえとりあえずは、
図書館へ行ったら
いいんじゃないですかね。

ただし、漫然となんとなく本を読むより、
自分の心と向き合いながら
読むのをお勧めします。

もちろんやるかやらないかはあなた次第です。
私は強制しませんので。

この話のどこかが少しでも
お役に立ちましたら幸いです。

ではごきげんよう、さようなら。



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