Web連載漫画の原稿料が相場より安い気がして悩んでいます。

Web連載漫画の原稿料が相場より安い気がして悩んでいます


回答日:2022年5月10日

投稿者:もるかさん
1年前からwebサイトでコミックエッセイを週刊連載しています。
そこでいただく原稿料が、相場より安い気がして悩んでいます。

原稿料は人気が出れば上げてもらえるらしいのですが、今のところ大した人気は出ていないのでこちらから打診しにくいです。
ですが、編集さんから求められるものがどんどん大きくなっている気がして、ますます原稿料と原稿にかかる手間暇の差が広がってる感じがして、最近は少ししんどいです…。
編集さんは私に期待してくれて、なんとか売り出してくれようとたくさんアドバイスをくれてるのかもしれませんが、 わたしが言われたことに何でも応えているので、うまく利用されているのでは?と疑ってしまう気持ちもあります。

それでも漫画で少しでも成功したいので、原稿料を理由に投げ出したりはしたくありません。
ですが毎日モヤモヤしてしまい、色々考えてしまいます…。

カウンセラー・巴(ともえ)の回答

こちらの投稿をいただいてから半年くらい経っているので
もうご本人さんの疑問は解決しているかもしれませんが、
参考になる方もいらっしゃるかと思いますので
回答いたしますー。

相場よりも大事なのは自分の気持ち

イラスト・漫画業界でよく
相場の話って出るんですけど、
イラストや漫画の相場なんて
あって無いようなもんですよねー。

同じくらいのクオリティで片方は5千円、
片方は5万円とかよくありますし。

この相談者さんは多分そうじゃないと
思うのですが、たまーに
「自分としては充分なお金をもらっていると
思っていたのに、相場より安かったと知って、
自分を低くみられてモヤモヤした」

みたいな話もあるんですよ。

個人的には
「相場よりも自分の気持ちが
大事じゃない?」
と思っております。

相場より安くても、
「この作業でこの金額なら充分だ」
と思っていればOKだし。

逆に相場より高くたって、
自分が「それ相応の仕事をしてる」
と思っていたら
もらっていいわけですから。

編集と作家間の悲しいすれ違い

実は有料カウンセリングのほうでも、
「編集さんとうまく
やり取りできなくて苦しい」
みたいなご相談は多いです。

実際に言葉のきつい編集さんも
いるにはいるんですけど(笑)、
大抵は作家と編集が両方とも
盛大に何かを思い込んで
すれ違っている場合が
多いんじゃないかなー、
と思うんですよね。

特に作家さん側は優しい方や
自信のない方が多いので、

「私のためを思ってやってくれてるんだ……」
「この程度のことは我慢しなきゃ……」

と思って、精神がズタボロに
なっていく人が
とっても多いです。

私が知る限りなんですが、
編集さんって「まっすぐな人」が
多いんですよね。

だからこっちが「大丈夫です」
って言うと、
「あ、大丈夫なんだな」
と思われちゃうことが多いのです。

気を使って本当は大丈夫じゃないのに
「大丈夫です」と言おうが、
余裕があって本気で
「大丈夫です」と言おうが、
ほぼ額面通りに受け取られます。

もるかさんが
「言われたことに何でも応えている」
ということなので、
うまく利用されているというか

「あっ、このくらいまでやってくれるんだ」
「まだ大丈夫なんだな」

と思われてしまっているのでは
ないでしょうか……?

素直に「しんどい」とか「難しい」とか
編集さんに伝えられていますか?

前は私もできなかったんですが、
最近の私は結構
「それはしんどいです」
「それは難しいです」
って素直に言っちゃいます。

そうすると、
「あ、そうなんだ。じゃあこうしましょう」
「こっちならOKですか?」
と提案とか代替え案を
出してもらえることが多いんですよね。

こっちが「しんどい」って言っても聞かない
編集者もいるかもしれんけど、
それはその会社(またはその人個人)が
ヤバいんじゃないでしょうか(笑)。

といってもそこまでの
編集さんと作家さんの信頼関係や
やりとりも関わってくると思うので、
「しんどい」って言っても
聞いてくれないトラブルで、
編集さん側だけが悪いとは
いちがいに言えないですけどねー。


成功するために駆け出しの時は我慢するってどうなん?

実は私が今回の相談文で一番気になったのが、
こちらの文章です。

「漫画で少しでも成功したいので、原稿料を
理由に投げ出したりはしたくありません」

安い原稿料でも我慢していれば、
いずれ成功できるんでしょうか……?

私どうもこの、駆け出しの時とか
若輩者の時はぞんざいな扱いされても
安く使われても我慢しろ、
みたいな風潮が嫌いなんですよね。

というのは、私も実は若い頃
そう思ってイラストや漫画の仕事を
していたんですよ。

「原稿料は払わないけど、
人気が出て単行本化したら
印税が入りますよ!」
と言われて、信じてやっていました。

それこそ「若輩者なんだから、
我慢しなければならない」
「成功するためには
投げ出してはいけない」
と思って。

結局、心身も金銭面も
ボロボロになってやめたんですけど(笑)、
やめたお陰で今があるなー、
と思っております。

クリエイターの方々は「成功」ために
自分の心や体をないがしろにする人が
非常に多いんですけども、
その結果
「原稿が〆切に間に合わなかった」
「漫画が全く描けなくなってしまった」

みたいな方、けっこう多いですよ。

Web漫画連載であっても、
依頼主は「企業」のはずなので、
企業としては期日までに納品物がないことが
もっとも困るわけです。

売れるために、編集さんの期待に応えるために、
今の自分の心をないがしろにし続けた結果、

【原稿を落とす】
【筆を折る】


ことになったら、自分はもちろんですけど
企業さんにも大迷惑かかりますよね。

そうなる前に、しんどいことや難しいことは
ちゃんとお伝えしたほうがいいと思うのです。
それは自分のためだけでなく、
依頼してくださっている
相手企業さんのためにも
です。

私はお会いしたことがありませんけど、
作家をギリギリまで酷使して
使い捨てるタイプの企業なら、
作家さんが心を病んで原稿落とそうが
筆を折ろうが関係ないと思いますけどね(笑)。

でもまあ、そこまでひどい会社は
そんなにいないんじゃないかなー、と思うので。

もし、もるかさんが関わっている企業さんが
そういうヤバい系の企業なら、
脱兎の勢いで逃げることをお勧めします(笑)。

参考になりましたら幸いですー。
ごきげんよう、さようなら。


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