カウンセラー・巴(ともえ)の回答

人を頼るのに慣れていないと、
頼り始めた最初のうちは
めちゃくちゃ自己嫌悪感と
罪悪感が出てきますよねー。

しかも
「自分一人で何とかできて、
誰にも迷惑をかけない人間の方が
正しい・すごい・偉い」
などの価値観があったりすると、
より一層
「そうでない自分は
なんてダメなんだ」
という気持ちが爆発すると
思います。

「何かメッセージをいただけると…」
ということですが、
まず真っ先に気になったのは
最後の一文でした。

「仕事に対する強い意志、
明確な将来の目標を持って
頑張る決意です」

別に強い意志も
明確な目標も
頑張る決意も
いらんのじゃないですか？

っていうメッセージで済ますと
ブログがもう終わってしまうので、
ちゃんと詳しく説明します。笑

自分に合わない自己啓発は毒になりうる

心身を壊した理由が、
最後の一文にぎゅっと
詰まっている気がしました。

もちろん強い意志や
明確な目標や決意って
大事ですし、
大体のビジネス系
自己啓発本にそう
書いてあるんですけど、

「自分に合わない」のであれば
それらは全部“毒”になるのです。

明確な目標を持つのが苦手だけど、
目の前のことに一球入魂
全力投球できる人は、
むしろ目標なんか掲げない方が
うまくいったりします。

強い意志や決意を持てない人は、
「色んな人の状況や心を
思いやる優しさ・包容力」
を持っていることが多いので、
それによって幸福な人生を
手に入れることもあります。

なんとなく文章から察するに、
コロスケさんも
「色んな人の気持ちを思いやれる、
優しい人」のような印象を
受けました。どうでしょうか？

自分が面白くないと目標は立てられない

私自身は長年、
「目標を明確に
設定できない人生」
を送ってきました。

しかし最近
「自分にとっての楽しみが
あると、目標を設定できる」
ということに気づきました。

要するに今までは、
「自分がくそ面白くも
なんともない、
社会的に正しそうな目標を
無理やり立てようとしていた」
ということです。

自分にウソがつけない人、
自分がワクワクできることが
なんだかんだ好きな人は、
「社会的に正しそうな目標」
とか立てても
嫌になっちまうんですよね。

でも、その方が正しいんだ！
明確な目標に向かって
突き進まなきゃ！
と自分の心にフタをして
頑張っていると、
おっしゃる通り
心身を壊すわけです。

むしろ大学卒業して
心身を壊すって、
めちゃくちゃ早いタイミングで
よかったのではないでしょうか。
(本人は全然よくないと思いますが)

30代後半〜50歳前後でやっと
「自分、今まで
めちゃくちゃ無理してたー！！」
と気付く方もいますからねー。
それはそれでまた、
別の意味で良いこともあるのですけど。

誰かの価値観を無意識にインストールしていませんか？

さて、真っ先に気になったのは
最後の一文でしたが、
次に気になった部分があります。

・人としてすべて自分で解決し生きていくべき
・身内が誇れるような人間になるべき
・頼るより頼られるのが良い
・決して自分から人様に迷惑をかけてはいけない
・自分がすべて完璧にこなせば周りにもいい影響がある
・マイナスなことが起きても全て自分の中で止めておけば周りにも負担をかけない

これ、「誰の」価値観でしょうか？

「この価値観は自分の価値観だ！」
と思っていても、
誰かの影響を受けていることが
多いんですよね。
というか、自分オリジナルで
産んだ価値観はほとんどない、
と言っても過言ではないです。

一番ありうるのは
「親」かなー、と思います。

厳格な親御さんや、
一人で全部抱えて
なんとかしてきた
親御さんを見ていると、
子供さんも
「それが正しいんだ」と思い
同じ価値観になりやすいんですね。

もちろん親以外の親族や、
その他の近しい大人、
兄弟姉妹、友人、恋人などから
こういった価値観を
受け継ぐ場合もあります。

逆に、親御さんや近しい人物が
「一人じゃ何にもできない」
「人に迷惑かけまくり」
「責任感がまるでない」
「何をしても失敗ばかり」
「マイナスな気持ちをすぐ外に撒き散らす」
タイプの人でも、
同じ価値観になることがあります。

たとえばお父さんが
上記のような人物だとして、
お母さんが子供さんに
そんなお父さんの悪口を
延々と言っていたりすると、

「そういう大人を
お母さんは嫌いなんだ。
お母さんに嫌われないように、
僕はちゃんとした
大人にならなきゃ」

と無意識に決意して
しまうんですね。

一人で何にもできないお母さんを
お父さんがいつも厳しく
叱りつけている場合でも、
同じことが起きます。

「誰かを頼ってもいい」許可を自分に出す

ということでコロスケさんに
おすすめするのは、

・自分の価値観が
どこからやって来たのか、
脳内タイムスリップして探す

・その「誰か」の
価値観に沿って、
今まで必死に頑張ってきた
自分の頑張りを認めてあげる

・自分に
「人に助けを求める」
許可を出す

かなー、と思います。

自分一人で
やられてもいいんですけど、
一人でやってると
めちゃめちゃ時間がかかったり
(それこそ10年単位で)、
また心を病みそうに
なったりする可能性が高いです。

なので、できれば誰か
第三者の手を借りた方が
いいと思いますね。

しかし
「すべて自分で解決し生きていく」
ことを正しいと思っていた
コロスケさんが、
こうして投稿フォームに
自分の悩みを暴露できたのは

“人に助けを求める
許可を出す”

の第一歩ではないかなー、
と思います。

おじいさんにお金を
借りることができたのも、
同じくそうですね。

その調子で、
どんどん人を頼ってくださーい！

このブログ内でもちょくちょく
お話ししているんですけど、
本当にデキる人間や
人に迷惑をかけない人間は、
意外と
「めちゃめちゃ人に
頼るのがうまい」
んですよね。

そして「頼るのがうまい」人は
最初から頼るのが
うまかった訳ではなく、
何回も挑戦や練習をして
うまくなっている人が
ほとんどです。

参考になりましたら幸いですー。
ではごきげんよう、さようなら。